起立性調節障害の言葉は知っていたけど、もっと安直に考えていました。思春期の時に朝が起きれなくなる病気ってぐらいの認識でした。
この本を読んで知っているつもりで自分がぜんっぜん知らないのと同然だったのがわかりました。上っ面の知識でした。
この本は小学生の時に起立性調節障害を発症した著者の体験談です。オールマンガなので大人だけでなく子供にも読んでほしい。
「学校に行けなかった中学生が漫画家になるまで」の感想
子供が中学生や高校生になって朝が起きれなかったら起立性調節障害かもしれないから頭の片隅に置いていました。
起立性調節障害は思春期に発症って思っていたからです。著者の発症は小学生の時だったので、そんな早い時期から病気になるって驚いたしショックでした。
しかも、単純に朝が起きれないってだけの問題じゃないし。
授業に集中できなかったり記憶が抜け落ちたり。周囲のお友達とも今までと同じようにはコミュニケーションが取れなくなったり。
周囲の無理解だったり。苦しい思いに押しつぶされそうになって。
読んでいて不安と孤独感がいっぱいになりました。
身体がしんどい時って誰だって後ろ向きになるし不安と絶望感でいっぱいになる。私だったら投げやりになって悪い行動ばかり取っていたと思う。
そんな大変な状態でも著者は真面目!
ひたむきにコツコツと努力するところが凄すぎです。
起立性調節障害の薬があるのも知らなかった。
読みながら専門の病院に辿り着いて良かった!と病状が良い方向に進んで行ったのをほっと一安心しながら読み進めました。
そのあとも起立性調節障害は治っても根が残っているというか、一筋縄ではいかない。
もし、自分の子供が起立性調節障害を発症したら、と考えると恐ろしいし涙が出ました。
現在進行形で起立性調節障害を発症していても周囲や本人自身が病気に気づいていなくて理解されないままの子供もいると思います。
体験者の言葉は重い。病気の名前だけじゃ理解できないことをこの本で学ぶことができました。
起立性調節障害を怠けや生活の乱れだと思っている人がいるかもしれない。根性で治ると思っている人もいるかもしれない。
病気だと分っていない人がいるかもしれない。
正しい理解が広まることを切に願います。
小学校、中学校、高校の学校図書室に置いてみんなに読んでほしい。病気のことを知ってほしいと思いました。